金箔貼り実技研修

写真ー5

写真ー6

日時:2019.9.8(日)
講師:春陽会会員 杉浦尚史氏

    実習手順

1.パネルの準備
 F4号のパネルに下塗りし、十分に乾燥させ、サンドペーパー(400番)をかける。鉛筆などで下絵を線描きする。

2.絵の具を塗る
 金箔を貼る位置に絵の具(ローシェンナーをテレピン油で溶いたもの)を薄く塗り、乾燥させる。

写真ー1 材料

3.金箔をあかし紙に移す(写真ー2,写真ー3)
 

4.溶剤の準備
 絵皿に豆粒大の絵の具(ライトレッド)を出し、小さじ1(5cc)のテレピン油を溶かし、溶剤のジャパンゴールドサイズを小さじ1を加えよく混ぜる。(写真ー4)

5.溶剤を塗る
 金箔を貼る位置に、丸筆(柔らかい毛)で溶剤を薄くムラなく塗る。

 金箔を施した絵画作品はいにしえの時代から洋の東西を問わず、高貴で普遍的なイメージを持つものとして制作されてきました。近代に入ってからもオーストリアの画家グスタフ・クリムトの金装飾の豊かさを生かした作品が話題になりました。
 今回、中部研究会において聴講生を含め
31名により金箔貼りの実技実習を行いました。
 参加者各自で事前に下絵を描いた支持体キャンバス
(4号サイズ)を用意して頂き、午前午後の時間を使い洋金箔を貼って貰いました。ほとんどの方が初めての体験で、緊張しながらも楽しんで実習が行われ、全員が無事に時間内で金箔を貼り卒えました。作品が完成したあかつきには全員での展覧会が出来たらとの話題で盛り上がりました。

8.仕上げ
 脱脂綿で上から軽く叩く。余分な金箔をは豚毛筆で丁寧に掃いて取り除く(写真ー5、写真ー6)。

 

写真ー4

写真ー3

写真ー2

6.溶剤を乾燥
 1時間ほど乾燥させ表面が乾くのを待つ。

7.金箔を置く
 パネルの上にあかした箔を置く。その際、画面左上から置き2mm程重ねて左上から右に順番に置く。順次、上から下に箔押しをしてゆく。

9.完成作品(写真ー7、写真ー8)

写真ー8

写真ー7

    実習の様子